うつ病で休職中でも障害年金を申請できますか?

障害年金のご相談では、
「うつ病で休職していますが、障害年金を申請できますか。」
「傷病手当金を受けていても、障害年金を申請できるのでしょうか。」
「復職できるか分からず、これからの生活が不安です。」
というお話を伺うことがあります。

うつ病で休職している場合も、初診日、保険料納付、障害状態などの要件を満たせば、障害年金を受けられる可能性があります。

退職していなければ申請できないということはありません。

一方で、休職していることだけで受給が決まるわけでもありません。

今回は、うつ病で休職中の方が障害年金を検討するときに確認したいことや、傷病手当金との関係についてご紹介します。

休職中でも障害年金を申請できる可能性があります

障害年金は、病気やけがによって日常生活や仕事が制限されている方を対象とする制度です。

会社に在籍している方や休職中の方も、次の要件を満たせば申請できる可能性があります。

・初診日を確認できること
・保険料納付要件を満たしていること
・障害の状態が認定基準に該当していること

「休職中だから受けられる」「退職していないから受けられない」と一律に決まるものではありません。

初診日や保険料の納付状況、現在の病状や日常生活の状態などを確認します。
▶ 障害年金の受給要件とは何ですか?

初診日と障害認定日を確認します

障害年金を検討するときは、最初に初診日を確認します。

初診日とは、障害の原因となった病気について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日です。

うつ病と診断された日が、必ず初診日になるとは限りません。

精神科や心療内科を受診する前に、不眠、頭痛、動悸、食欲不振などで内科を受診している場合は、その受診日が初診日になる可能性があります。

障害認定日は、原則として初診日から1年6か月を経過した日です。休職を始めてから1年6か月ではありません。

初診日からまだ1年6か月を経過していない場合も、受診歴や保険料の納付状況、今後必要になる書類などを確認しておくことができます。

▶ 障害年金の初診日はいつ?初診日が分からない場合の確認方法

休職していることだけで受給が決まるわけではありません

休職に至った経緯は、現在の状態を確認するための大切な情報です。

例えば、次のような内容を確認します。

・どのような症状で仕事を続けられなくなったか
・休職前に欠勤、遅刻、早退が増えていたか
・仕事量や勤務時間を調整してもらっていたか
・休職後も症状が続いているか
・復職を試みたことがあるか
・休職中の日常生活をどのように送っているか

休職して自宅にいても、食事、入浴、通院などを一人で行えているとは限りません。

ご家族から受けている援助も含めて、仕事と日常生活の両方から現在の状態を確認することが大切です。

傷病手当金を受けていても申請できます

休職中に傷病手当金を受けている方も、障害年金を申請することができます。

傷病手当金を受けていることだけを理由に、障害年金を申請できなくなるわけではありません。

ただし、同じ病気による障害厚生年金と傷病手当金を同じ期間について受ける場合は、傷病手当金の全部または一部が調整されることがあります。

同じ病気による障害厚生年金が過去にさかのぼって決定し、傷病手当金の支給期間と重なった場合は、すでに受け取った傷病手当金について返還や調整が必要になることもあります。

具体的な調整については、加入している健康保険へ確認します。
▶ 傷病手当金と障害厚生年金等の調整について(協会けんぽ)

傷病手当金の支給終了が近づいている場合については、こちらの記事でもご紹介しています。
▶ 傷病手当金が終わった後も働けない場合はどうすればよいですか?

休職中の日常生活の状況も確認します

精神疾患による障害年金では、仕事ができるかどうかだけでなく、日常生活にどのような支障が生じているかも確認されます。

例えば、次のような内容です。

・食事の準備や片付けができるか
・入浴や着替えができているか
・通院や服薬を一人で続けられるか
・一人で買い物や外出ができるか
・金銭管理や必要な手続きができるか
・ご家族などからどのような援助を受けているか
・一日の多くをどのように過ごしているか

当事務所では、日常生活や仕事で困っていることを確認するための「困りごとシート」をご案内しています。
▶ 障害年金の困りごとシートとは?

診断書を依頼する前に確認します

障害年金を申請するためには、医師が作成した診断書が必要です。

ただし、診断書を依頼する前に、初診日、障害認定日、請求方法、必要な診断書の時期を確認することが大切です。

請求方法によっては、現在の診断書だけでなく、障害認定日頃の診断書が必要になることがあります。

また、休職前後の仕事の状況や、現在の日常生活で困っていることが主治医へ十分に伝わっているかも確認します。
▶ 障害年金の診断書をお願いするタイミングはいつですか?

休職中で今後の生活が不安な段階でもご相談ください

当事務所では、うつ病で休職中の方からご相談いただいた場合、主に次の内容を確認します。

・最初に受診した医療機関と時期
・これまでの受診歴
・休職を始めた時期と休職に至った経緯
・傷病手当金の申請状況
・現在の日常生活で困っていること
・ご家族などから受けている援助
・復職または退職の予定

「休職中でも障害年金を申請できるのか知りたい。」
「傷病手当金が終わった後の生活が不安。」
「復職できるか分からず、今から準備できることを知りたい。」

そのような段階でもご相談いただけます。

まだ障害年金を申請するか決めていない場合や、主治医へ相談していない段階でも大丈夫です。

現在分かっていることから確認し、申請できる時期や今後の進め方を一緒に整理します。

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