障害年金のご相談では、
「障害年金は自分で申請できますか。」
「自分で手続きを始めましたが、書類の準備が難しくて進みません。」
「社会保険労務士へ相談したほうがよいのか迷っています。」
というご質問をいただくことがあります。
障害年金は、ご本人が自分で書類を準備して請求することができます。病気や障害の影響により手続きが難しい場合は、ご家族の支援を受けながら進めることもできます。
必ず社会保険労務士へ依頼しなければならない手続きではありません。
一方で、初診日が分からない場合や複数の医療機関を受診している場合、日常生活や仕事の状況を書面にまとめることが難しい場合などは、準備に時間がかかることがあります。
今回は、障害年金を自分で申請する場合の流れや、社会保険労務士への相談を検討したいケースについてご紹介します。
障害年金は自分で申請できます
障害年金は、社会保険労務士へ依頼せず、ご自身で年金事務所などへ相談して請求することができます。
ご自身で請求する場合は、主に次の内容を確認します。
ご自身で請求する場合は、主に次の内容を確認します。
・障害の原因となった病気やけがの初診日
・初診日に加入していた年金制度
・保険料納付要件
・障害認定日
・認定日請求と事後重症請求のどちらを検討するか
・必要な診断書の種類と時期
・初診日を確認する書類
・病歴・就労状況等申立書の内容
初診日や受診歴が明確で、必要書類を準備できる場合は、ご自身で手続きを進めることもできます。
日本年金機構のホームページでは、障害年金の請求に使用する診断書や関連書類が案内されています。
▶ 障害年金の請求手続き等に使用する診断書・関連書類(日本年金機構)
自分で申請しやすいケース
次のような場合は、ご自身でも比較的準備を進めやすいことがあります。
・初診日と最初に受診した医療機関が明確
・初診時の医療機関に診療録が残っている
・受診した医療機関が少ない
・主治医へ診断書の作成を相談できる
・病歴や受診経過を時系列に整理できる
・日常生活や仕事の状況を書面にまとめられる
・年金事務所へ相談しながら準備を進められる
ただし、これらに当てはまれば、必ず障害年金を受けられるということではありません。
障害年金を受けるためには、初診日、保険料納付、障害状態などの要件を満たしている必要があります。
▶ 障害年金の受給要件とは何ですか?
自分で申請することが難しくなるケース
障害年金の手続きでは、書類をそろえるだけでなく、それぞれの書類の内容や必要となる時期を確認する必要があります。
例えば、次のような場合は準備が難しくなることがあります。
・初診日が何年も前で、受診した時期を思い出せない
・最初に受診した医療機関が閉院している
・初診時の診療録が残っていない
・複数の医療機関を受診している
・途中で病名が変わっている
・長期間、治療を中断していた時期がある
・障害認定日頃に受診していない
・過去の状態による認定日請求を検討している
・働きながら障害年金を請求したい
・診断書と実際の生活状況に違いがある
・病歴・就労状況等申立書を自分で作成することが難しい
このような場合も、自分で申請できないと決まるわけではありません。
ただし、どの医療機関へ何の書類を依頼するのか、どの時点の状態で請求するのかを整理してから進める必要があります。
病気の影響で手続きを進められないことがあります
障害年金を必要としている方の中には、病気や障害の影響により、手続きそのものが大きな負担になる方もいらっしゃいます。
例えば、
・書類を読んでも内容を理解できない
・電話で問い合わせることが難しい
・昔の出来事を思い出せない
・考えを文章にまとめられない
・外出すると体調を崩してしまう
・郵便物を開封したり管理したりできない
・医療機関とのやり取りを一人で行えない
という場合です。
「自分で申請しなければならない」と無理をして、手続きが止まってしまうこともあります。
ご本人が相談することが難しい場合は、最初にご家族から相談することもできます。
社会保険労務士へ相談したほうがよいケース
次のような場合は、書類を依頼する前に社会保険労務士への相談を検討してもよいでしょう。
・自分が障害年金の対象になるか確認したい
・初診日がいつになるのか分からない
・保険料納付要件を満たしているか分からない
・認定日請求と事後重症請求の違いが分からない
・どの医療機関へ診断書をお願いするのか分からない
・主治医へ日常生活の状況をうまく伝えられない
・病歴・就労状況等申立書の作成に不安がある
・仕事をしているため請求できるか心配
・過去に自分で請求して不支給になった
・病気の影響で手続きを続けることが難しい
社会保険労務士へ相談したからといって、必ず手続きを依頼しなければならないわけではありません。
相談したうえで、ご自身で進められる部分と、支援が必要な部分を確認することもできます。
診断書を依頼する前の相談をおすすめします
障害年金の相談は、診断書を書いてもらってから行うものと思われることがあります。
しかし、診断書を依頼する前に、初診日や請求方法、必要な診断書の時期を確認することが大切です。
例えば、現在の状態による診断書を作成してもらった後に、障害認定日頃の診断書も必要だったことが分かる場合があります。
反対に、認定日請求を希望していても、当時の診療録が残っておらず、診断書を準備できないこともあります。
先に請求方法を整理しておくことで、必要ではない時期の診断書を依頼したり、書類を取り直したりすることを避けられる場合があります。
診断書の依頼時期については、こちらの記事でご紹介しています。
ご相談ではこのようなことを確認します
当事務所では、障害年金を自分で申請するか、手続きの依頼を検討するか迷っている方からのご相談も承っています。
ご相談では、主に次の内容を確認します。
・現在の病名や症状
・最初に受診した医療機関と時期
・これまでの受診歴
・現在通院している医療機関
・仕事や休職、退職の状況
・日常生活で困っていること
・ご家族などから受けている援助
・現在までに準備した書類
・手続きのどの部分で困っているか
日常生活の状況については、当事務所でご案内している「困りごとシート」を使って整理することもできます。
食事、入浴、金銭管理、通院、外出、人との関わりなどについて確認するシートです。
話すだけでは伝えにくい場合も、シートを見ながら確認することで、普段の生活で困っていることや、ご家族などから受けている援助を整理しやすくなることがあります。
すべての項目を埋める必要はありません。
ご本人だけで書くことが難しい場合は、ご家族から見た様子も確認しながら整理できます。
困りごとシートについては、こちらの記事でご紹介しています。
▶ 困りごとシートとは?
初診日や病院名が分からない場合や、まだ何も準備していない段階でもご相談いただけます。
最初からすべてを正確に説明していただく必要はありません。
分かっていることからお話を伺い、次に確認することを整理します。
自分で申請するか迷っている段階でもご相談ください
障害年金は、ご本人やご家族が自分で申請することができます。
一方で、初診日や受診歴、請求方法によっては、必要書類の確認や作成に時間がかかることがあります。
「自分で進められる手続きなのか知りたい。」
「年金事務所へ相談したが、次に何をすればよいか分からない。」
「診断書をお願いする前に、請求方法を確認したい。」
「病気の影響で、自分だけでは手続きを続けられない。」
そのような段階でもご相談いただけます。
社会保険労務士へ依頼するか決めていなくても大丈夫です。
現在の受診歴や生活状況を確認しながら、ご自身で進められるか、どのような支援が必要かを一緒に整理します。
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