障害年金のご相談で、
「初診時の病院へ問い合わせたところ、カルテが残っていないと言われました。」
「受診状況等証明書を書いてもらえないのですが、障害年金は申請できますか?」
というご質問をいただくことがあります。
初診日が何年も前の場合、
すでにカルテが廃棄されているなどの理由で、
初診時の医療機関から証明を受けられないことがあります。
そのような場合でも、
カルテが残っていないという理由だけで、
障害年金を諦める必要はありません。
今回は、初診時のカルテが残っていない場合の確認方法についてご紹介します。
目次
障害年金では初診日の確認が必要です
障害年金の手続きでは、
障害の原因となった病気やけがについて、
初めて医師などの診療を受けた日を確認します。
この日を「初診日」といいます。
初診日は、
・障害基礎年金と障害厚生年金のどちらになるか
・保険料納付要件を満たしているか
・障害認定日はいつになるか
などを確認するための大切な日です。
そのため、障害年金を請求するときは、
初診日を確認できる書類が必要になります。
初診日については、こちらの記事でもご紹介しています。
▶ 初診日はいつになりますか?
初診日は受診状況等証明書などで確認します
現在通っている病院と初診時の病院が異なる場合は、
原則として、初診時の医療機関に「受診状況等証明書」の作成をお願いします。
受診状況等証明書には、初診年月日や傷病名、診療の経過などが記載されます。
しかし、初診日が何年も前の場合には、
カルテが廃棄されているなどの理由で、
医療機関から受診状況等証明書を作成できないと言われることがあります。
受診状況等証明書については、こちらの記事でもご紹介しています。
▶ 受診状況等証明書とはどのような書類なのでしょうか?
カルテがなくても確認できる資料が残っていることがあります
初診時のカルテが残っていない場合や、
初診時の病院がすでに閉院している場合は、
ほかに受診した病院や時期を確認できる資料がないかを探します。
例えば、次のような資料です。
・診察券
・お薬手帳
・紹介状
・健康保険の受診記録
・次に受診した医療機関の診療記録
・健康診断の記録
・障害者手帳の申請時に使用した診断書
・生命保険や労災保険などの手続きで使用した診断書
すべての資料が必要になるわけではありません。
また、資料が見つかったからといって、必ずその日が初診日として認められるわけでもありません。
いつ作成された資料なのか、
受診した病院や時期がどのように記載されているかなど、
内容を確認することが大切です。
次に受診した病院の記録も確認します
初診時の病院から別の病院へ転院している場合は、
次に受診した医療機関のカルテなどに、
前の病院について記載されていることがあります。
例えば、
・前の病院の名称
・受診していた時期
・紹介された経緯
・それまでの治療内容
などが記録されている場合があります。
紹介状を持って転院している場合は、
その内容が次の医療機関のカルテに記載されていることもあります。
初診時の病院だけではなく、その後に受診した医療機関の記録も確認することが大切です。
受診状況等証明書が取得できない場合の書類があります
初診時の医療機関から受診状況等証明書を取得できない場合は、
「受診状況等証明書が添付できない申立書」を提出することがあります。
この書類には、
受診状況等証明書を添付できない理由や、
初診時の医療機関、受診した時期などを記載します。
ただし、この申立書を提出するだけで、
初診日が必ず認められるわけではありません。
申立てた初診日を確認するために、
お手元の資料やほかの医療機関の記録などを一緒に提出することがあります。
状況によって必要な書類が異なるため、
受診歴と残っている資料を確認しながら進めることが大切です。
病院が閉院している場合もあります
初診時の医療機関へ問い合わせようとしても、
すでに病院が閉院していることがあります。
この場合も、診察券やお薬手帳、紹介先の医療機関の記録などから、
受診した病院や時期を確認できる可能性があります。
病院が閉院している場合については、こちらの記事でもご紹介しています。
▶ 初診時の病院がなくなっています。障害年金は申請できますか?
資料を探す前に受診歴を整理することが大切です
初診日の資料を探すときは、
思いつく病院へ一つずつ問い合わせるだけでなく、
これまでの受診歴を時系列に整理することが大切です。
例えば、
・最初に症状が現れた時期
・最初に受診したと思われる病院
・そのときの症状
・次の病院へ転院した時期
・紹介状を受け取ったか
・当時使用していた薬局
などを確認します。
受診歴を整理することで、
どの医療機関へ問い合わせればよいのか、
どのような資料を探せばよいのかが分かりやすくなります。
カルテが残っていなくても、すぐに諦める必要はありません
初診時の病院にカルテが残っていないと言われると、
「初診日を証明できないのではないか。」
「もう障害年金は申請できないのではないか。」
と不安になる方もいらっしゃいます。
しかし、カルテが残っていないという理由だけで、
申請できないと決まるわけではありません。
ほかの医療機関の記録や、お手元に残っている資料などから、
初診日を確認できる場合があります。
当事務所では、
これまでの受診歴やお持ちの資料を一緒に確認しながら、
初診日の整理をお手伝いしています。
初診時のカルテが残っておらず、
どのように手続きを進めればよいか分からない場合は、
一人で判断せず、お気軽にご相談ください。
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