障害年金のご相談では、
「障害の状態が軽くなったとして、障害年金が支給停止になりました。」
「その後、症状が重くなりましたが、支給を再開できますか。」
「どのような診断書を提出すればよいですか。」
というご質問をいただくことがあります。
障害年金が支給停止になる理由は、障害の状態が軽くなった場合だけではありません。
支給停止となった理由によって必要な手続きが異なるため、まずは日本年金機構から届いた通知書を確認することが大切です。
今回は、障害の状態が軽くなり、障害等級に該当しないとして支給停止になった後、再び症状が重くなった場合の手続きについてご紹介します。
まず支給停止となった理由を確認します
障害年金が支給停止となる理由には、障害の状態が軽くなった場合のほか、20歳前傷病による障害基礎年金の所得制限や、ほかの年金との選択などがあります。
支給停止の理由によって、支給を再開するための手続きは異なります。
そのため、日本年金機構から届いた通知書を確認し、支給停止となった理由や時期を整理します。
なお、障害状態確認届を提出しなかったために支払いが止まっている場合は、障害状態を審査した結果による支給停止ではなく、書類の未提出による支払差止めです。
支給停止後も受給権が残っている場合があります
障害の状態が軽くなり、障害等級に該当しないとして支給停止になっても、その時点ですぐに受給権がなくなるわけではありません。
受給権が残っている間に症状が再び重くなり、障害等級に該当する状態となった場合は、支給再開の手続きを検討できます。
ただし、障害等級3級以上に該当しない状態が続いた場合は、65歳に達したとき、または該当しなくなってから3年が経過したときの、いずれか遅い時点で受給権が消滅します。
支給停止後に症状が重くなった場合は、受給権が残っているかどうかを確認することが大切です。
受給権が消滅している場合は、支給停止を解除する手続きではなく、新たな障害年金の請求を検討することになります。
支給停止事由消滅届と診断書を提出します
受給権が残っている間に障害の状態が再び重くなった場合は、「老齢・障害給付 受給権者支給停止事由消滅届」を提出します。
障害状態を確認するための診断書などを添付し、年金事務所などへ提出します。
必要な診断書の様式や現症年月日は、障害の種類や手続きの状況によって異なる場合があります。
主治医へ診断書を依頼する前に、次の内容を年金事務所などへ確認することが大切です。
・受給権が残っているか
・必要な診断書の種類
・診断書に記載する現症年月日
・そのほかに必要な書類
・書類の提出先
診断書などを提出すると、再び障害等級に該当する状態となったかどうかが審査されます。
支給再開が認められた場合は、一般的に、診断書の現症日の翌月分から年金が支給されます。
日常生活や仕事の変化を主治医へ伝えます
精神疾患による障害年金では、病名や症状だけではなく、日常生活や仕事への影響も確認されます。
診断書を依頼するときは、支給停止となった頃と比べて、次のような状況がどのように変わったのかを整理します。
・食事や入浴などを一人で行えるか
・通院や服薬に援助が必要か
・金銭管理や必要な手続きができるか
・一人で外出や買い物ができるか
・ご家族などから受けている援助
・仕事上の制限や職場で受けている配慮
・欠勤、休職、退職などの変化
ご本人だけで説明することが難しい場合は、ご家族から見た様子を書面にまとめたり、診察に同席して伝えたりする方法もあります。
当事務所では、必要に応じて主治医へ伝える内容を整理したり、お手紙を作成したりすることもあります。
これは、診断書を希望する内容へ変更してもらうものではありません。
主治医の医学的な判断を前提として、現在の日常生活や仕事の状況が十分に伝わっているかを確認するためのものです。
審査請求とは手続きの目的が異なります
支給停止となった後に症状が重くなった場合は、支給停止事由消滅届による支給再開を検討します。
一方、支給停止となった当時から障害等級に該当しており、支給停止の決定が適切ではなかったと考える場合は、審査請求を検討することがあります。
支給停止事由消滅届は、その後に障害の状態が重くなったことを理由として支給再開を求める手続きです。
審査請求は、支給停止の決定そのものの見直しを求める手続きです。
審査請求には期限があるため、支給停止の通知書が届いた場合は、早めに内容を確認することが大切です。
障害年金の支給停止後に症状が重くなった方へ
障害の状態が軽くなったとして障害年金が支給停止になっても、受給権が残っている間に症状が再び重くなった場合は、支給再開を検討できます。
「支給停止となった理由が分からない。」
「受給権が残っているか分からない。」
「主治医へ現在の状態をどのように伝えればよいか分からない。」
そのような場合は、支給停止となったときの通知書や診断書、現在の生活状況などを確認し、必要な手続きを一緒に整理します。
症状が再び重くなった場合は、そのままにせず早めにご相談ください。
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