障害年金のご相談では、
「障害年金の更新で、支給が止まることはありますか。」
「働き始めたら、更新で支給停止になるのでしょうか。」
「更新の診断書には、どのようなことを書いてもらえばよいですか。」
というご質問をいただくことがあります。
障害年金の更新では、障害状態確認届(診断書)によって、引き続き障害等級に該当する状態であるかが確認されます。
障害の状態が以前より軽くなり、障害等級に該当しないと判断された場合は、支給停止になることがあります。
ただし、働いていることや、症状が一時的に落ち着いていることだけで、支給停止になると決まるわけではありません。
今回は、障害年金の更新で確認されることや、診断書を依頼する前に整理しておきたいことについてご紹介します。
障害年金の更新とは
障害年金を受けている方のうち、定期的な障害状態の確認が必要な方には、日本年金機構から障害状態確認届が届きます。
障害状態確認届は、引き続き障害年金を受けられる状態であるかを確認するための診断書です。
一般的には、提出が必要となる年の誕生月の3か月前の月末に送付され、誕生月の末日までに提出します。
診断書には、提出期限前3か月以内の障害状態を主治医に記載してもらう必要があります。
更新の間隔は、障害の状態などによって異なります。
▶ 障害状態確認届(診断書)が届いたとき(日本年金機構)
更新で支給停止になることがあります
障害状態確認届の審査により、障害の状態が以前より軽くなり、障害等級に該当しないと判断された場合は、支給停止になることがあります。
更新の結果として考えられるのは、主に次のようなものです。
・これまでと同じ等級で支給が継続される
・上位の等級へ変更される
・下位の等級へ変更される
・障害等級に該当しないとして支給停止になる
上位の等級に変更された場合は、原則として提出期限の翌月分から増額されます。
下位等級への変更や支給停止となった場合は、原則として提出期限の4か月後の月分から変更されます。
精神疾患の更新で確認されること
精神疾患による障害年金の更新では、診断名や症状だけでなく、日常生活や仕事への影響も確認されます。
例えば、
・食事や入浴などを一人で行えているか
・金銭管理や必要な手続きができるか
・通院や服薬に援助が必要か
・一人で外出や買い物ができるか
・ご家族などからどのような援助を受けているか
・どのような状況で働いているか
といった内容です。
症状が落ち着いているように見えても、ご家族の声かけや援助によって生活が保たれている場合があります。
現在できていることだけではなく、その援助がなければ一人でどの程度できるのかという視点も大切です。
働いているだけで支給停止になるとは限りません
障害年金を受けながら働いている場合でも、それだけで支給停止になるわけではありません。
働いている場合は、勤務時間や収入のほか、仕事内容、欠勤や休職、職場で受けている配慮などが確認されます。
勤務時間を短くしてもらっている、担当業務を限定してもらっているなどの配慮によって、仕事を続けられている場合もあります。
また、職場では働くことができても、帰宅後や休日は横になって過ごし、食事や入浴などができないこともあります。
どのような配慮や援助によって仕事が成り立っているのか、仕事が日常生活にどのような影響を与えているのかを整理することが大切です。
▶ 働いていると障害年金はもらえない?就労中に確認されること
診断書を依頼する前に生活状況を整理します
診察室での受け答えだけでは、普段の生活やご家族から受けている援助が、主治医へ十分に伝わらないことがあります。
障害状態確認届を依頼する前に、次の内容を整理しておきます。
・最近の症状と変化
・日常生活で一人では難しいこと
・ご家族や支援者から受けている援助
・仕事や福祉サービスの利用状況
・欠勤や休職、職場で受けている配慮
・前回の更新時から変わったこと
ご本人だけで説明することが難しい場合は、ご家族から見た様子を書面にまとめたり、診察に同席して伝えたりする方法もあります。
当事務所では、日常生活や仕事の状況を整理するための「困りごとシート」をご案内しています。
▶ 障害年金の困りごとシートとは?
提出が遅れると支払いが一時的に止まることがあります
障害状態確認届の提出が遅れたり、記載内容に不備があったりすると、年金の支払いが一時的に止まることがあります。
これは、障害の状態が軽くなったと判断されたことによる支給停止とは異なります。
更新の診断書を出し忘れた場合や、提出期限を過ぎていることに気づいた場合は、そのままにせず、年金事務所などへ必要な手続きを確認することが大切です。
障害年金の更新が不安な方へ
障害年金の更新では、現在の症状だけでなく、日常生活や仕事への影響、ご家族などから受けている援助、治療の経過などが確認されます。
「働き始めたため、支給停止にならないか不安です。」
「家族から受けている援助を、主治医へうまく説明できません。」
「更新の診断書に生活状況が反映されているか分かりません。」
そのような場合は、現在の日常生活や仕事の状況を整理し、主治医へ伝える内容や診断書で確認する点を一緒に考えます。
更新の診断書が届いた場合は、提出期限を確認し、早めに主治医へ作成を依頼しましょう。
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