障害年金のご相談では、
「更新の診断書を出し忘れ、年金の支払いが止まりました。」
「今から診断書を提出すれば、支払いは再開されますか。」
「現在の状態について診断書を書いてもらえばよいですか。」
というご質問をいただくことがあります。
障害状態確認届(診断書)を提出期限までに提出しないと、障害年金の支払いが一時的に止まることがあります。
これは、障害の状態が軽くなったと判断されたことによる支給停止とは異なります。
ただし、現在の状態について診断書を書いてもらうだけでは足りず、指定された時点の障害状態について記載した診断書が必要になることがあります。
今回は、更新の診断書を出し忘れた場合の対応についてご紹介します。
障害状態確認届を提出しないと支払いが一時的に止まります
障害年金を受けている方のうち、定期的な障害状態の確認が必要な方には、日本年金機構から障害状態確認届が送付されます。
障害状態確認届は、引き続き障害年金を受けられる状態であるかを確認するための診断書です。
提出期限までに提出しない場合は、障害状態を確認できないため、年金の支払いが一時的に止まることがあります。
提出を忘れたことに気づいた場合は、そのままにせず、早めに年金事務所などへ確認することが大切です。
支払差止めと支給停止は異なります
診断書の未提出によって支払いが止まることと、更新の審査によって支給停止になることは異なります。
診断書の未提出による支払差止めは、障害状態を確認するための書類が提出されていないことを理由に、支払いが一時的に保留されている状態です。
一方、支給停止は、提出された診断書を審査した結果、障害等級に該当しないと判断された場合などに行われます。
診断書を提出すれば必ずこれまでと同じ等級で支給されるという意味ではありません。
提出後、指定された時点の障害状態について改めて審査されます。
まず未提出となっている障害状態確認届を確認します
更新の診断書を出し忘れた場合は、まず次の内容を確認します。
・未提出となっている障害状態確認届の提出期限
・診断書に記載が必要な現症年月日
・使用する診断書の様式
・医療機関へ依頼する診断書の枚数
・現在の支払状況
・診断書の提出先
必要な診断書や現症年月日は、提出が遅れた時期やこれまでの提出状況によって異なる場合があります。
現在の状態について診断書を作成してもらう前に、年金事務所などへ確認することが大切です。
指定された時点の障害状態について診断書が必要です
障害状態確認届の提出期限を過ぎている場合は、未提出となっている更新で指定された時点の障害状態について、診断書が必要になることがあります。
これは、提出の遅れが長期間に及んでいる場合に限りません。
例えば、過去の更新時に提出すべき診断書が未提出となっている場合は、当時の診療録などに基づいて、その時点の症状、日常生活、仕事の状況などを主治医に記載してもらう必要があります。
現在の状態について診断書を書いてもらうだけでは、未提出となっている期間の障害状態を確認できないことがあります。
また、現症年月日だけを過去の日付へ変更すればよいというものでもありません。
診断書の内容についても、指定された時点の障害状態に基づいて記載してもらう必要があります。
当時の生活状況を整理して主治医へ伝えます
過去の時点について診断書を作成してもらう場合は、当時の診療録などが重要になります。
あわせて、次のような内容を整理します。
・当時の症状や治療内容
・食事や入浴などの日常生活の状況
・ご家族などから受けていた援助
・通院や服薬の状況
・仕事、休職、退職の状況
・職場で受けていた配慮
・入院や福祉サービスの利用状況
ご本人だけで当時の状況を説明することが難しい場合は、ご家族から見た様子や、当時の記録を参考にすることもあります。
ただし、診断書は主治医が診療録などに基づいて医学的に判断し、作成するものです。
当事務所では、必要に応じて主治医へ確認する内容を整理したり、当時の生活状況を伝えるためのお手紙を作成したりすることもあります。
長期間経過している場合は時効にも注意します
診断書の未提出から長期間経過している場合は、過去の年金の支払いについて時効の確認が必要になることがあります。
診断書を提出して障害状態が認められても、過去の未払い分がすべて支給されるとは限りません。
どの期間まで支払いを受けられる可能性があるのかは、支払差止めとなった時期や手続きの状況などによって異なります。
未提出に気づいた場合は、できるだけ早く年金事務所などへ確認することが大切です。
提出後に障害状態が審査されます
必要な診断書を提出すると、指定された時点に障害等級に該当していたかどうかが審査されます。
審査の結果、引き続き障害等級に該当すると認められた場合は、障害の程度に応じて、差し止められていた年金がさかのぼって支払われます。
一方、障害の状態が軽くなっていたと判断された場合は、等級の変更や支給停止となることがあります。
支払差止めが解除されるかどうかだけでなく、どの期間について、どの等級が認められるのかが確認されます。
障害状態確認届を出し忘れた方へ
障害年金の更新の診断書を出し忘れた場合は、現在の状態について診断書を書いてもらう前に、未提出となっている更新時期と必要な現症年月日を確認することが大切です。
「どの時点の診断書が必要なのか分からない。」
「現在の診断書を作成してもらったが、過去の診断書も必要と言われた。」
「当時の生活状況を主治医へどのように伝えればよいか分からない。」
そのような場合は、年金事務所などから届いた書類やこれまでの診断書を確認し、必要な手続きや主治医へ伝える内容を一緒に整理します。
提出が遅れるほど、当時の診療録や生活状況の確認が難しくなることがあります。
更新の診断書を出し忘れたことに気づいた場合は、早めにご相談ください。
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